8  プリントコンポーザ

プリントコンポーザはレイアウトと印刷機能を拡張させながら提供しています。これを利用するとQGISマップキャンバス、凡例、スケールバー、イメージ、基本図形、矢印、テキストラベルのようなエレメントを図面に追加することができます。それぞれのエレメントに対してサイズ、グループ、整列と位置を調整して必要なレイアウトを作成できます。レイアウトは印刷やイメージでの出力ができます。出力形式はPostscript, PDF または SVG 1 で行えます、またレイアウトを別のセッションで利用するためのテンプレートとして保存できます。ツールの表 8.1を参照して下さい:






アイコン

目的

アイコン

目的





PIC

テンプレートからロードする

PIC

テンプレートとして保存する





PIC

画像としてエキスポート

PIC

PDFとして出力する





PIC

SVGとしてエキスポート

PIC

印刷または Postscriptとしてエキスポート





PIC

全域表示

PIC

拡大





PIC

縮小

PIC

再読み込み





PIC

QGISマップキャンパスから新規地図追加

PIC

印刷構成にイメージを追加





PIC

印刷構成にラベルを追加

PIC

印刷構成に新規凡例を追加





PIC

印刷構成に新規スケールバー追加

PIC

印刷構成に基本図形を追加





PIC

印刷構成に矢印を追加

PIC

印刷構成に属性テーブルを追加





PIC

印刷構成でアイテムを選択/移動する

PIC

アイテム内コンテントを移動する





PIC

印刷構成内アイテムをグループ化する

PIC

印刷構成内アイテムグループを解除する





PIC

アイテムを上に移動

PIC

選択アイテムを下に移動





PIC

選択アイテムを最前面に移動

PIC

選択アイテムを最下面に移動





PIC

選択アイテムを左側で整列

PIC

選択アイテムを右側で整列





PIC

選択アイテムを中央合わせで整列

PIC

選択アイテムを中央で縦方向を整列





PIC

選択アイテムを上側線で整列

PIC

選択アイテムを下側線で整列






Table 8.1.: プリントコンポーザツール

すべてのプリントコンポーザーツールはメニューとツールバーのアイコンから利用可能です。ツールバーの表示非表示はツールバー上でマウス右ボタンをホールドすることで制御できます。

 8.1  新しいプリントコンポーザテンプレートを開く
 8.2  プリントコンポーザを使う
 8.3  カレントQGISマップキャンバスをプリントコンポーザに追加する
  8.3.1   マップアイテムタブ - 地図領域ダイアログ
  8.3.2  マップアイテムタブ - グリッドと一般オプションダイアログ
 8.4  プリントコンポーザに他のエレメントを追加する
  8.4.1  ラベルアイテムタブ - ラベルと一般情報オプションダイアログ
  8.4.2  イメージアイテムタブ - ピクチャーオプションと一般情報オプションダイアログ
  8.4.3  凡例アイテムタブ - 一般情報, 凡例アイテムとアイテムオプションダイアログ
  8.4.4  スケールバーアイテムタブ - スケールバーと一般情報オプションダイアログ
 8.5  ナビゲーションツール
 8.6  基本図形と矢印の追加
 8.7  属性テーブル値の追加
 8.8  エレメントの前面移動, 背面移動、整列
 8.9  出力の作成
 8.10  プリントコンポーザレイアウトの保存とロード

8.1  新しいプリントコンポーザテンプレートを開く

プリントコンポーザで作業を開始する前にQGISマップキャンバスでいくつかのラスタとベクタレイヤをロードしておかなければいけません。そして必要な形にそれらのプロパティを設定しておいてください。すべての描画が終了した後でツールバーの PIC [新コンポーザマネージャ]アイコンをクリックするか、[ファイル]メニューの PIC [新コンポーザマネージャ]を選択して下さい。

8.2  プリントコンポーザを使う


PIC

図 8.1.: プリントコンポーザ PIC


プリントコンポーザを開くとカレントQGISマップキャンバス、凡例、スケールバー、イメージ、基本図形、矢印、テキストを追加できる空白のキャンバスが利用できます。図 8.1 ではプリントコンポーザの初期画面が表示されています、そこでは部品をスナップするグリッドが有効になっていますが部品は何も追加されていない状態です。プリントコンポーザでは2個のタブが提供されています:

複数のエレメントをコンポーザに追加できます。このことはプリントコンポーザキャンバスで複数の地図、凡例、スケールバーを表示できることを意味します。それぞれのエレメントは独自のプロパティをもちます。複数の地図アイテムがある場合はそれぞれ別の領域値をもちます。 コンポーザーキャンバスからエレメントを削除したい場合は 削除 または バックスペース キーを利用して下さい。

8.3  カレントQGISマップキャンバスをプリントコンポーザに追加する

QGISマップキャンバスを追加する場合はプリントコンポーザーのツールバーにある PIC [新規地図を追加]アイコンをクリックして左クリックでコンポーザーキャンバス上に四角形をドラッグして下さい。現在のマップを表示したい場合は[アイテム]タブで3個の異なるモードを選択できます。

キャッシュ が新規にプリントコンポーザに地図が追加された時のデフォルトプレビューモードです。

PIC [アイテムを選択/移動]アイコンをクリックして要素を選択し、地図の角にある青いハンドルをドラッグすることで地図要素の大きさを変えることができます。地図が選択されている状態で[アイテム]タブを使うと、さらに多くのプロパティの調整を行うことができます。

マップエレメント内のレイヤの位置を動かしたい場合は、最初にマップエレメントを選択した後に PIC [アイテムの中のコンテンツを移動]アイコンをクリックした後に、マップエレメントフレーム内を左クリックで動かして下さい。エレメントの場所の調整ができたら、プリントコンポーザキャンバス内でエレメントの位置をロックできます。マップエレメントを選択して右クリックで PIC ロックエレメントの場所のロックとアンロックができます。マップ画面かマップの[アイテム]タブにある[地図のアイテムのレイヤを固定する]チェックボックスを有効にすることでもマップエレメントをロックできます。

注: QGIS 1.6.0 では現在新しいラベリングプラグインもマップコンポーザーで利用できますが、これは縮尺が正しく動作しません。それゆえ通常のラベリングに切り替えて利用することが必要な場合があります。

8.3.1  マップアイテムタブ - 地図領域ダイアログ


PIC (a) 地図 ダイアログ   PIC (b) 領域 ダイアログ

図 8.2.: プリントコンポーザマップアイテムタブ - 地図と領域ダイアログ PIC


地図ダイアログ

マップアイテムタブの 地図 ダイアログでは以下の機能を提供しています (図 8.2を参照して下さい):

QGISマップキャンバスにあるビューを拡大縮小やスクロール、ベクタやラスタのプロパティ変更等を行った時に更新したい場合はプリントコンポーザビューで更新したい地図エレメントを選択した後に プレビュー更新 ボタンをクリックして下さい。

領域ダイアログ

マップアイテムタブの 領域 ダイアログでは以下の機能が提供されています (図 8.2b参照)):

QGISマップキャンバスの表示をズームまたはパン、またはベクタ、ラスタ@うろぱてぃの変更で更新した場合プリントコンポーザビューの更新は                アイテムタブ にある プレビュー更新 ボタンをクリックすると行えます (図 8.2a参照)).

8.3.2  マップアイテムタブ - グリッドと一般オプションダイアログ


PIC (a) グリッド ダイアログ   PIC (b) 一般情報 オプション ダイアログ

Figure 8.3.: プリントコンポーザマップアイテムタブ - グリッドと一般情報オプションダイアログ PIC


グリッドダイアログ

マップアイテムタブの グリッド ダイアログでは以下の機能を提供します(図 8.3a 参照)):

一般情報オプションダイアログ

マップアイテムタブの一般情報オプション ダイアログでは以下の機能が提供されています(図 8.3b参照)):

8.4  プリントコンポーザに他のエレメントを追加する

プリントコンポーザにカレントQGISマップキャンバスを追加することに加えて凡例、スケールバー、イメージ、ラベルエレメントについて追加、位置の設定、移動、カスタマイズが可能です。

8.4.1  ラベルアイテムタブ - ラベルと一般情報オプションダイアログ

ラベルを追加するためには PICラベル追加 アイコンをクリックした後にプリントコンポーザキャンバス上でマウス左ボタンを使ってエレメントを配置できます。位置が表示方法はラベルアイテムタブでカスタマイズできます。


PIC (a) ラベル オプション ダイアログ   PIC (b) 一般情報 オプション ダイアログ

図 8.4.: プリントコンポーザラベルアイテムタブ - ラベルオプションと一般情報オプションダイアログPIC


ラベルダイアログ

ラベルアイテムタブの ラベル ダイアログでは以下の機能が提供されています (図 8.4a参照)):

一般情報オプションダイアログ

一般情報オプション ダイアログでは以下の機能が提供されています (図 8.4b参照)):

8.4.2  イメージアイテムタブ - ピクチャーオプションと一般情報オプションダイアログ

イメージを追加するためには PICイメージ追加 アイコンをクリックして,プリントコンポーザキャンバス上にマウス左ボタンで配置位置を指定します。またアイテムイメージタブで表示のカスタマイズを指定します。


PIC (a) ピクチャー オプション ダイアログ   PIC (b) 一般情報 オプション ダイアログ

図 8.5.: プリントコンポーザイメージアイテムタブ - ピクチャーオプションと一般情報オプション PIC


ピクチャーオプションダイアログ

イメージアイテムタブの ピクチャーオプション ダイアログでは以下の機能を提供しています (図 8.5a参照)):

一般情報オプションダイアログ

イメージアイテムタブの一般情報オプションダイアログでは以下の機能が提供されています。 (図 8.5b参照)):

8.4.3  凡例アイテムタブ - 一般情報, 凡例アイテムとアイテムオプションダイアログ

地図凡例を追加するためには PIC新規凡例の追加 アイコンをクリックして,プリントコンポーザキャンバス上にマウス左ボタンで配置位置を指定します。また凡例アイテムタブで表示のカスタマイズを指定します。


PIC (a) 一般情報 ダイアログ   PIC (b) 凡例 アイテム ダイアログ    PIC (c) アイテム オプション ダイアログ

図 8.6.: プリントコンポーザアイテムタブ - 一般情報, 凡例アイテムとアイテムオプションダイアログPIC


一般情報ダイアログ

凡例情報タブの 一般情報 ダイアログでは以下の機能が提供されています (図 8.6a参照)):

凡例アイテムダイアログ

凡例アイテムタブの 凡例アイテム ダイアログでは以下の機能が提供されています (図 8.6b参照)):

アイテムオプションダイアログ

凡例アイテムタブの アイテムオプション ダイアログでは以下の機能が提供されています (図 8.6c参照)):

8.4.4  スケールバーアイテムタブ - スケールバーと一般情報オプションダイアログ

スケールバーを追加するためには PICAdd new scalebar アイコンをクリックして,プリントコンポーザキャンバス上にマウス左ボタンで配置位置を指定します。またスケールバーアイテムタブで表示のカスタマイズを指定します。


PIC (a) スケールバー オプション ダイアログ   PIC (b) 一般情報 オプション ダイアログ

図 8.7.: プリントコンポーザスケールバーアイテムタブ - スケールバーと一般情報オプションダイアログ PIC


スケールバーダイアログ

スケールバーアイテムタブのスケールバー ダイアログでは以下の機能を提供しています (図 8.7a参照)):

一般情報オプションダイアログ

スケールバーアイテムタブの 一般情報オプション ダイアログでは以下の機能が提供されています (図 8.7b参照)):

8.5  ナビゲーションツール

プリントコンポーザの地図ナビゲーションのためには4個のツールが提供されています:

8.6  基本図形と矢印の追加

プリントコンポーザキャンパスに基本図形 (楕円, 四角形, 三角形)と矢印を追加できます。


PIC (a) 図形 ダイアログ   PIC (b) 矢印 ダイアログ

図 8.8.: プリントコンポーザ基本図形と矢印アイテムタブ - 図形と矢印オプションダイアログ PIC


8.7  属性テーブル値の追加

ベクタ属性値のテーブルをプリントコンポーザキャンバスに追加することができます。


PIC (a) テーブル ダイアログ   PIC (b) 一般情報 オプション ダイアログ

図 8.9.: プリントコンポーザ属性テーブルアイテムタブ - テーブルと一般情報オプションダイアログ PIC


テーブルダイアログ

属性テーブルアイテムタブの テーブル ダイアログでは以下の機能を提供しています (図 8.9a参照)):

一般情報オプションダイアログ

属性テーブルアイテムタブの一般情報オプション ダイアログでは以下の機能が提供されています (図 8.9b参照)):

8.8  エレメントの前面移動, 背面移動、整列

エレメントの前面移動または背面移動機能は PIC [選択したアイテムを上へ]プルダウンメニューの中にあります。プリントコンポーザキャンバス内のエレメントを選択して、選択したエレメントと他のエレメントの位置関係を比較して前面移動または背面移動の機能を選択してください。(表  8.1参照)。

PIC [選択を左寄せ整列にする]プルダウンメニューには多くの整列機能があります(表  8.1参照)。整列機能を利用するためには最初にいくつかのエレメントを選択して最適な整列機能アイコンをクリックしてください。全ての選択されているエレメントが共通バウンディングボックス内に整列されるでしょう。

8.9  出力の作成

8.10 ではプリントコンポーザのサンプルプリント出力が表示されています。そこには上記セクションで記述されたそれぞれのエレメントのレイアウト例が含まれています。


PIC

Figure 8.10.: マップビュー、凡例、スケールバー、座標とテキストが追加されたプリントコンポーザ PIC


プリントコンポーザでは多彩な種類の出力形式を利用でき、それぞれの解像度(印刷品質)と紙のサイズを指定できます:

8.10  プリントコンポーザレイアウトの保存とロード

With the PICテンプレートとして保存 と PICテンプレートからロード アイコンを利用するとカレントプリントコンポーザセッションの状態を *.qpt というファイルに保存でき、別のセッションでそのテンプレートをロードすることができます。

ツールバーのPICコンポーザマネージャ ボタンと File PIC コンポーザマネージャ を利用すると新しいコンポーザテンプレートを追加したり既存のテンプレートを管理したりできます。


PIC

図 8.11.: コンポーザマネージャPIC